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リップル社、集団訴訟の最新状況

一般に、米国では、最初から裁判所主導で全てのスケジュールが決定されるわけではない。まずは、両当事者がミーティングを行い、ディスカバリの進行プラン(Discovery Plan)を含めた訴訟のプランについて協議し、裁判所にその協議結果を書面で報告する(連邦民訴規則26(f))。このとき、ローカルパテントルールがスケジュールについて定めを置いている事項については、原則として、それに従ってプランを作成しなければならない。

 

その後、裁判所が、必要に応じスケジューリング会議(Scheduling Conference。Initial Case Management Conferenceとも呼ばれる。)を開催の上、スケジューリング命令(Scheduling Order)を発する(連邦民訴規則16(b))。以後、トライアルの日に至るまでの訴訟手続は、原則として、このスケジューリング命令に従って実施される。

出典:judiciary.asahi.com

これらの動きを踏まえると、このスケジュール会議取り消しによる影響は、大きなものではない事が推察される。しかし、米国や司法による有価証券の判断は、未だSECから発表されていない事を踏まえると重要な前例となる可能性があり、状況は追っておく必要はあるだろう。

集団訴訟の背景としては、原告は仮想通貨XRPの発行及び配布に対し、XRPが証券として登録されるべきだとの訴訟を起こしたが、昨年の11月、リップル社側が州裁判所で行なっていた裁判を連邦裁判所へ移転させた。

仮想通貨界隈でも信頼されている米国弁護士Jake Chervinsky氏は、今回の進捗に関して、このようにコメントをした。

Hamilton裁判官からの案件に対する判断はおそらく時間がかかるだろう、もしくは州裁判所へ差し戻すか。

または、今回の進捗は特に意味はないかもしれない。

私としては、早く【差し戻しの要求】に関する判断が下されることを見込んでいるが、おそらく2月末かと。

なお、実際この訴訟の最終判決は、数カ月から数年ほどかかるかもしれない。